「こういった所は初めてですか?」
「当たり、前だろ…っ。あった方がおかしい、って…!」
「そう言うのは構いませんがあまり大きな声を出すと聞かれてしまいますよ」
「…っ!」
「まるで、何処かのアダルトビデオみたいですね」
「き、えろっ…」
「酷いですね、君も」
ジュニア選抜合宿所。その一角のトイレの一室での出来事。
日も暮れ始め、一日の練習が終わり食事前の休憩時間だった。トイレに行くから先に行ってくれ同じ竜崎班のメンバーに言った梶本に丁度いいと、同じタイミングで連れたった千石。
初めはそれだけだった。
そのはずが、トイレに入った瞬間千石は梶本に強引に個室に連れ込まれ、いつの間にかこういった様子になっていた。
元々、梶本と千石はそういった関係にあったかもしれないが、ここまでの非常識的な行為に縺れ込んだのはこれが初めてだった。といっても、梶本が嗜虐思考を少なからず持っていそうな事も千石には分かっていた。そうとは言っても、千石もさすがにこういったシチュエーションには驚かずを得ない。
しかし千石の反論に耳を貸さずに梶本は千石のジャージに手を掛けていた。
「夕飯、とか、皆とかどう、するのっ…」
「皆には既に僕と君は夕食は食べずに部屋に戻る事にしたと連絡しておきました」
「い、つの間に…っ」
「君の見ていない間に」
「っ…」
梶本が千石のズボンと下着を脱がせる。
恥ずかしそうにジャージの上着の裾を引っ張って千石は脚を隠そうとしたが元々ジャージは普通の衣服と違って伸びないし、更にジャージのサイズは個人の体の大きさに合わせて作られているため、それは無駄な試みに終わった。寧ろ、その姿が梶本を煽っている。
梶本は千石のジャージの裾から伸びる足をその手で撫で上げる。千石はその指の感覚が近づき、強くなっていくにつれて頬を紅潮させた。
梶本の手がジャージの中に侵入する。見えない所から内部に侵入される感覚が千石を昂ぶらせる。背中から首筋に寒気にも似た感覚が稲妻のように走り抜ける。梶本は千石をトイレの個室のドアに押し付け両手を自由のままに千石のジャージの中を弄らせた。
梶本の腕によって当然捲り上げられるジャージの裾がもはや千石の隠す所を隠せていない事に気付き、梶本の腕の侵入を防ごうとするが震える千石の手ではそれは叶わなかった。
「隠す必要などありません」
「で、でも…っ、恥ずかしい、し」
「寧ろもっと見せてください」
そう言って千石を抱き上げ、蓋の閉まった洋式のトイレの上に座らせる。
「ひ、ぃあっ、つ、めた…っ」
「ここでなら、脚を開きやすいでしょう」
「ぅ、いや…だ」
「さぁ、君をもっと見せてください」
梶本は手で千石が脚を開くのを促す。既に勃ち上がったそれを梶本はまじまじとまっるで品定めでもするかのように見る。
千石は見るなとジャージで再び必死に隠そうとするが先走りがジャージを濡らす。
「そんな事をしていると帰ったら皆にばれてしまいますよ?」
「意、地悪…っ」
「もう、僕が欲しいですか?」
「…っ、…ぃ」
「何です?」
「ほ、しいっ…」
「では、限界になったら言って下さい。君のジャージを、汚さないようにしますから」
梶本が千石の頭の両端の壁に手をつき、そのまま千石に入り込む。千石の腰が度々浮き、トイレに腰を下ろす度に冷たい感触に千石が「ひっ」と声を上げる。
梶本は、それに「僕にだけ、集中して下さい」と言った。
梶本の少し低めの熱を持った声に千石の更に熱が昂ぶる。梶本の感覚だけにけなげに神経を集中させようとする千石に梶本が微笑む。
「っ…あ、んぅ、ひ、も…むりっ」
「我慢、しなくていいですよ。僕が全て手で受け止めますから」
(温かい手に包まれる)