ある日のことやった。岳人だかジローだかが部活に何か知らへんけど猫を連れてきた。多分捨て猫やったんやろな。そんで仕方あらへんからその日だけ皆で世話することになった。そしたら跡部がマヌケなんやけど、指噛まれた。別に大した傷やあらへんし消毒しとけばそんで直るような傷やった。猫もまだ小っちゃかったし跡部も何だかんだ言うて動物は好きな方らしいからその時はそれで済んだんや、その場は。せやけど、次の日、俺も含めて皆が学校に来たときやった。校門の前で猫が何て言うんや、見るも無残に、死んどった。頭が見ていられへん程にぐちゃぐちゃになるまで潰れて、舌がだらしない方にだらんとなって、そんで足とかがホンマに向いとる方の逆を向いとるんや。鳳とかが戻しそうになっとったな。何でここに死んでるんやろな。知っとるのは俺だけ。え、何でかやて?そんなもん決まってるやないの。俺が殺したんやもん。俺が小さいまだ子供の猫の頭を頭蓋骨が砕けて中身が出てしまうまで石だったか岩だったかでメッタ打ちにして、足とかは生きてる間に力入れたらバキって音がしてすぐに折れよった。ついでにあの悪い歯は一本一本無理矢理抜いてやった。途中で死ぬほど暴れよったけど押さえつけてたら、あ、そん時やな。一本足が折れたのは。正直、ざまあみぃ、て思っとるで。跡部にちょっかい出すなんて早いとかそないな前に間違ってるんや。ホンマ、跡部に手出すやつは俺が手足一本一本折って、歯も一本一本抜いて最後に頭蓋骨が砕けるまで殴ったるよ。