「テニス…部?忍足君が…?」
「せや。ど?来いひん?」


なんで俺こないなことしてんやろー…テニス部
に女誘うなんて前代未聞やっちゅーの。てかあ
れなや。絶対跡部とかにからかわれるわ。まあ
それはええんやけど。来てくれへんかなー
て真面目そーやしなあ。あのもう尊敬の域に値
できるファンと同じ所にいれるんかいな。あー
せやけど来て欲しいしなあ。あれ、俺あほみた
いやん一人で返事待ちでそわそわしてんの。
は考えとるしな。考えるんもかわいいなー、ち
ゃう、そないなことやあらへん。来てくれたら
俺なんやって出来るって。羆落としやってまう
よ、ほんま。あーせやったらシングルでかっこ
ええとか見せたろかなあ…あかん岳人がまたブ
ーブー煩いわ。せやけど岳人のアクロバティッ
クなんに目ぇ行かれても嫌やしなあ。どっちで
もええわ、もう。来てくれたらええよ。あ、や
ったら絶対俺跡部とは試合せえへん。負けるん
嫌やし。どないしよ…あ、シングルス出来たら
鳳辺り試合しよかな。ええよ、後で宍戸の物な
んかあげとけば何とかなるやろ。宍戸になんか
ジュースでももらとこ。…岳人どないしよー、
羽のアクセサリー…?買っとけばええやろ。よ
っしゃ決まり「いいよ、今日行くね」完璧…え
、何?


「ほんま?来てくれるん?」
「うん、私もテニス、見たいな」
「せやったら放課後一緒に行こか」


ほんまかー、来てくれるんかーあーどないしよ
集中できひん…きっと授業なんか…



(あっという間に放課後やんけ)



「ほな、行こか」
「うん、えっと…あの、忍足君?その…」
「何や?」
「ん、何でもない…」
「さいか。あ、忍足やなくて侑士でええよ?」
「ゆうし…くん?」
「そ、侑士」
「侑士君…あ、私もでいいよ」
「…、行こか?」
「うん」


青春ぽくなってきたとちゃうん?何て言うか
名前から?みたいな。俺きっと重症やわ…阿
保みた…ええ天気やなー暖かいわ。テニス日
和や。


「準備してくるから待っててや」
「うん、…あ、侑士君、私何処にいればいい
かな…?」
「んー、あそこにファンの子達がぎょうさん
おるとこあるやろ?そこで見ててもらってえ
え?大丈夫?」
「分かった!」


さあ、ほな行くか。しっかり見といてや、