「おはよう、侑士君」
「ああ、おはようさん」
次の日。俺は昨日のことはそんなに深く考えへんで
席に着いた。何も考えんで寝たせいか昨日は良く寝
られた。今日も外は良く晴れとる。んー、いつもよ
り少し早く着いたなあ。岳人がこっち来よるわ。ん
?何急いでんのや。つか俺の方別に見とらんやん。
どないしたんや。
「どないしたん岳「おいっ!」
「何や」
「ってどこだよ?」
「え、私?」
「そうそう、お前」
「ちょっと来い」
「え、何」
「ちょっ…何があってん」
「跡部のやろーが呼んでんだよ」
「跡部が…?俺も行くわ」
「当然だろ。テニス部のレギュラーは皆来てるんだ
からな」
「私が、テニス部…?」
「よう、お前がか」
テニス部レギュラー専用部室。ここに俺たちはおる
。何でか知らへんけど跡部が召集をかけたらしい。
ホンマ、何でまで呼ぶんや。朝っぱらからけった
いやなあ。さすがの早起き日吉やって眠そうやんか
。ジロー、…はいつも通りやけど。
「あの…なんで私はここに呼ばれたんでしょうか…
?」
「その前に敬語やめろ。うっとうしい」
「あ、はい。…じゃない、うん」
「ここに呼んだのは他でもねえ、お前にマネージャ
ーになってもらう」
「え…?」
どういう事や。氷帝男テニのマネージャーはいらへ
んって言ったのは跡部やないんか。皆同じような顔
しとるわ。そらそうや。下心満々な奴らがぎょうさ
ん入ってくるいうてマネージャーの募集はせえへん
かったんは跡部やし、皆納得しとった。そら、は
そんなん無さそうやけど、いきなりすぎや。
「お前、昨日忍足とコートにいたよな?」
「うん…」
「何なんだよ、あの打ち方は」
「え…?私テニスなんてやったことな「うそだろ」
「とにかく、お前にはマネージャーをやってもらう
。それとお前らいいか、もし腕が落ちるようなこと
あってみろ。とレギュラー変えるぞ」
「どういうことだよ跡部!そいつ女だろ!」
「うるせえよ宍戸。そんなのはどうにでもなる。肝
心なのは勝つってことだ」
跡部は…の力をめっちゃ高う買っとる。こうなっ
たらもう聞かへんやろなあ、頑固やし。
「でも…私、毎日来れるか分からないし…そんなに
役に立たないと思うし…」
「何で来れねーんだよ」
「それは…言えないけど」
「仕方ねーな。それでも構わねえ。やれ」
「え…あ、じゃあうん。えーと、未熟だけどよろし
くお願いします」
皆も、跡部の気迫に納得したみたいや。脅しも効い
たんかな。未だに何でそこまで跡部がこだわるんか
は分からへんけど。まあ、どうにかなるやろ。