「真っ田ァ〜なんだよお前結婚するんだって?し・か・も、誕生日だと?全くやらしいなこいつぅ!俺はテニス一筋だ。今は恋愛など考えている場合ではない、全国優勝あるのみ!とか何だかんだ言っといてその5年後にはもう結婚かよお前まだ二十歳!にじゅっさいと書いては・た・ち!分かってるかい?この前お酒とか煙草とかオッケーになった歳なの!あっ、俺の中の法律ではとっくの昔にオールオッケー☆だったけど!とりあえず!お前一番俺…硬派なんだぜ…みたいな顔して一番最初に婚約とか決めてんじゃねーよ死ね別にお前が二十歳で結婚するのは構わないけど俺達より早くしてんじゃねーよまるで俺達が今期逃したOLがまた一人寿退社に旅立っていく仲間を見送るみたいじゃねーか死ねつーか本当あり得ねーからお前の何処に告白したりお付き合いしたり手繋いだりキスしたりプロポーズしたりあまつさえ間違いを犯すような度胸があったんだろうねー俺としてはそこが一番不可解なんだよ分かるかコノヤロウ保健体育の授業で勝手に不埒だたるんどる!とか言って教師に訳のわからないいちゃもんつけてた中一の時の純情ボーイ弦一郎君は何処に行ったんだか…ねえ、柳?」
「ああ、俺としても全くもって失望だ…小六にもなってクリスマスなどたるんどるなどと言いながらこそこそと毛糸の靴下を用意していた弦一郎はどこなんだ…?母は寂しい…」
「ちょっと待てオイ」
弦一郎君がいきなり日曜日、8時49分プリキュア5がやってる時間に皆にいきなり「俺は結婚するこてになった」というどんだけ急いだのかそれともアホなだけだったのか大切な用事なのに誤字のあるメールを送ったから皆がプリキュア5を見てるっていうのに駆けつけてくれたっていうお話
「ていうか真田。何でプリキュア見てるときに送るんだ!ったく折角ミントが変身したっていうのによぉ、見れなかったぜぃ。どうなったんだこまち…」
「やかましいわ!俺は仮面ライダー電王の時間帯に打ったはずだ!」
「それはあれですか?つまり番組をまたぐほど時間がかかっていると」
「柳生、それは触れないであげて。弦一郎ね、私が打つって言ってるのにひいひい言いながら頑張ってたのよ」
「さん…」
「ていうかひいひい言ってる真田は見たくないぜよ」
「何か言ったか仁王!」
「べっつにー」
「真田副部長!あの俺っ…!」
「何だ赤也。その前に“真田副部長”はもうやめろ」
「何でですか?」
「もう大学生だろう。それにこれからはも真田になるというのに…」
「じゃあ何て呼べばいいんですか」
「弦一郎さん、とか…?」
「テメージャッカル!気味悪いこと言うんじゃねえよ!ジュースが零れちまっただろぃ!」
「俺かよ!」
「ときに。式は和装か?洋装なのか?」
「んー私はどっちかって言うと洋装がいいんだよね、ウェディングドレスとか憧れだし…でも弦一郎が、ね」
「真田!是非式には洋装にしなよ!」
「し、しかし…」
「弦一郎が“家のしきたりでそれはいかん”と法螺を吹く確立97%」
「ぐっ…」
「何?似合わないの気にしてるの?大丈夫だって!それにのたった一つの望みも考えてあげられないんだーうわーさーいーてーいー」
「…………そこまで言うならいいだろう!俺も漢だ!タキシードを着てやろうじゃないか!」
この時赤也が笑い死んだのと幸村が(冗談のつもりだったのに…)と軽く申し訳なくなったことは言うまでもない。
(物凄く誕生日関係ない)